
猫壱ファンのみなさま、こんにちは!
今年も早いものでもう3月が終わりますね。1年の4分の1がもう過ぎたのかと思うとびっくりです。
4月から新しい生活が始まるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
環境の変化で心が疲れてしまう時もあるかもしれないですが、そんな時こそ大切な猫ちゃんと一緒にゆっくりとした時間を過ごしてみてくださいね。
さて3月も終わりですが、3月は東日本大震災があった月。
そんな月にまた大きな地震が東北・関東で発生しました。怖い想いをされた方、猫ちゃんがたくさんいたのではないかと思います。
我が家の愛猫も、いつもケージの3階で寝ているのですが、揺れが大きくなったタイミングで飛び起きて、いつもの隠れ場所、カーテン裏に逃げ込み、しばらく出てきませんでした…。
地震が起こる度に、私はこの子を守るためにちゃんと準備ができているのか、と思います。
InstagramやTwitterで、少し告知をしておりますが、猫壱会員さまにお届けしております「防災マニュアル」、現在、大リニューアルに向けて動いています。
みなさんと一緒に準備を進めてくれるキャラクターもみなさまのご投票で誕生しました。お名前の発表はマニュアルリリースまでのお楽しみです★

マニュアルのリニューアルにあたり、猫壱が支援している保護猫活動団体「ちよだニャンとなる会」の代表理事をつとめていらっしゃる、香取章子さまに監修に入っていただきました。
香取さまは、過去にジャーナリストとして、阪神淡路大震災や東日本大震災をはじめ、災害時に被災地に入り、猫ちゃんやご家族への取材を重ねていらっしゃり、防災の本も出版されています。 (「犬と猫のための災害サバイバル」(学習研究社))
先日開催されたちよだ猫まつり2022の準備でお忙しい中、実際の災害時に何が起きていたのか、リアルなお話を聞かせてくださいました。
非常にリアルなお話です。
私は良くも悪くも感受性が強く、想像力が豊か…。お話を聞かせていただいた後はしばらく、胸が苦しくなり、「何か質問はありますか?」との問いかけが、遠くから聞こえるように感じるくらい、声を発するのが苦しくなりました。
意図的に見て見ぬフリ、考えないフリ、想像しないフリを今までしてきた自分がいたからだと思います。
これからおたより内で、少しだけ…聞かせていただいたお話に触れます。
作成したマニュアルには、私の個人的な感情が入らないように、ある種淡々と進めています。おたよりは心の内側を届けられる貴重な場所です。
同じように苦しくなる可能性がある方は、こちらでそっと閉じていただいても大丈夫です。
まず、「犬と猫はぜんぜん違う生き物である。」「同行避難のマニュアルは犬をベースに考えられている」「猫との同行避難は非常に難しい」ということをうかがいました。
当初はリニューアル原稿を「同行避難が原則」という始まりで作成していました。平成23年6月に環境省が作成した「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」でも同行避難について、啓発されていたためです。
しかし、猫は犬と違い、基本的に人間の言うことを聞いてくれる動物ではなく、猫との同行避難というのは犬よりも難しくなってくる、と香取さまはおっしゃっていました。
猫と被災した時は、避難所に同行避難をすることよりも、猫と一緒に自宅避難となるケースが多いのだそうです。事情によっては、猫だけが家で避難となり、生き延びなければならなくなるケースもあります…。
災害時に猫を守るためには、平常時にどれだけ想像力を働かせて自宅の対策を取れるか、ということが重要になってくるのだと学びました。
さらに、災害時に犬や猫が家から逃げ出して閉まった場合にも、犬と猫では国の対応に違いがあるのだそうです。
犬は狂犬病予防法という法律があり、災害時に逃げ出してしまった場合、犬を放浪させたままにはできないため、国が一時保護する仕組みがあるそうです。一方猫にはそのような法律がないため、放置されるのだそう…。
猫はより、飼い主である私たちが、守らなければ助からない存在なのだと、知ることができました。
実際に災害が起きた土地へ足を運ばれた香取さまからは、地震で犬と一緒に車で避難生活を送っていた女性がエコノミークラス症候群で亡くなってしまった……原発事故の避難区域では猫だけがお家に取り残され、人間の食べ物で食いつないでいた形跡が見られたが、飼い主さんが一時帰宅できた時には餓死してしまっていた……今、文章に起こすのも辛いお話を聞かせていただきました。

今、こちらのおたよりを受け取ってくださっているみなさまの中には、実際に猫ちゃんとの被災を経験された方、今も辛い思いを抱えていらっしゃる方…私と同じように猫ちゃんとの大きな被災は未経験で、何か対策をしないといけないなという思いをお持ちの方…様々かなと思います。
正直に申し上げれば、災害時に起こりうることを想像して、対策を考えて、調べて…心にかかる負担は大きなものでした。
考えれば考えるほどに、あれもこれも不安になっていきます。でも大切な愛猫を思えば、不安になることは当然のことなのだと思います。
そんな不安を抱えて生きることも、猫を家族に迎えるということなのだと思います。
猫は、猫自身で災害を認識して備えることも、災害時にどう行動したらいいのかも、わかるわけがない…正しい知識を持って、守ることができるのは自分だけなのだと、実感しています。
大切な猫ちゃんを守るために、今できることを一緒に進めてほしい、想いを込めて、鋭意製作中です。
5月頃にはお届けできる見込みですので、楽しみにお待ちいただければ嬉しいです。
ちょっと重たい内容になってしまいましたが、最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました!
株式会社猫壱