「ただいま」と玄関を開けると、そこには三つ指をついて出迎えてくれる愛猫の姿が。
「猫だけが自分の帰りを待っていてくれるんです！」
と愛猫を溺愛する人の気持ち、よく分かりますよね。逆にツンデレでなかなか抱っこもさせてくれない猫が、なぜか自分の帰宅だけは「出待ち」してくれる。それはどうして？と不思議に思う人もいるようです。
どうして愛猫は飼い主さんの帰宅が分かるの？なぜ？いつから？今回は愛猫が飼い主の帰宅を「出待ち」する５つの理由について考えてみました。
■猫が飼い主さんの帰宅を待つのはなぜ？
群れで集団行動が基本の犬の場合、リーダーである「飼い主」に早く帰って来て欲しい、と思うのはごく自然のこと。しかし基本単独行動の猫の場合、飼い主さんが早く帰ろうが遅く帰ろうが気にはならないはずです。
猫が飼い主さんの帰宅を待つのは、「飼い主」を待っているのではなく、「自分のお世話をしてくれる」ことを待っているのです。
「この時間にご飯が食べたい」
「汚いトイレを早く掃除して欲しい」
など、自分の希望を叶えてくれる存在がたまたま「あなた」だったから待っているだけ。なんだか猫ってとってもドライ。。。
でも大丈夫です。猫があなたを待っているのは、それだけあなたを「信頼」している証拠。猫は自分が喜ぶことをしてくれる人は大好きなはずです。（まぁ、もしかしたら下僕と思っているのかもしれませんが）
■猫はどれくらい前から飼い主さんを「出待ち」してるの？
留守中の猫は、ほとんどの時間を寝て過ごしているという報告があります。飼い主さんの外出後、おそらくお腹が空くまでは猫はぐーぐー寝ているのかも知れません。
飼い主さんの帰宅時間がいつも変わらない場合は、猫の体内時計はほぼ正確ですから、毎日同じ時間に出待ちするはず。
もしくは不規則な生活の場合、飼い主さんの足音、車のエンジン音が聞こえて来たら定位置に移動することもあります。その場合、だいたい飼い主さんが帰宅する数分前に出待ちしているのではないでしょうか。
■家族の中でも「特定の人」しか出待ちしないのはなぜ？
猫には性格によって好き嫌いをするという感覚よりも、自分にとってメリットのある人が好き、というきっぱりしたポリシーがあります。
家族の中で、「自分のご飯を用意してくれる人」「遊んでくれる人」「トイレを掃除してくれる人」を猫は出待ちしているはず。
また、そういったお世話を全然しない人を猫が出待ちする場合は、「この人のそばにいると安心する」と感じる人なのではないでしょうか。
■出待ちしてくれた猫を撫でたり抱っこしようとすると逃げるのはなぜ？
猫が玄関で出待ちしてくれたら、飼い主さんは感動して抱き上げ、スリスリしたくなりますよね。しかし猫は別に飼い主さんにスリスリしたくて待っていたわけではないのです。
「これをして欲しい」という明確な意思のもと、飼い主を待っていただけなので、まずはその希望を叶えてあげましょう。
猫はスキンシップを苦手に感じる場合もあります。飼い主さんの撫でる、抱っこ攻撃は猫にすると「またかよ」「しつこい」と感じることも。この場合、飼い主さんが気づかずに続けていると、猫との関係が悪化する可能性もあります。
■トイレやお風呂の前で出待ちするのはなぜ？
トイレやお風呂は猫にとっては自分が家の中で唯一入れない空間かもしれません。それなのに中から水の音がしたら、好奇心をくすぐられてしまうでしょう。
愛猫がたびたびトイレやお風呂の前で出待ちするのは、
「中で何をしているの？（飼い主さんがちょっと心配）」
「中になにがあるの？（好奇心）」
という気持ちになるからでしょう。
■最後に
猫が出待ちしてくれる。そのために私は絶対に残業はしません。といった人がいました。確かに猫がじっと玄関で待っていると知れば、早く帰りたくなりますよね。
しかし中には出待ちなんて全然しない、という猫もいます。それは、
「猫のお世話をしてくれる人がいつも家の中にいる」場合や、「性格的にあまり自己主張しない猫」、「警戒心が強い猫」、「高齢で感覚や動きが鈍くなった猫」などです。
猫の性格は10猫10色。10年猫と一緒に暮らしているけど、1度も出待ちされたことがない、という人もいます。
だからといって、猫がその人が嫌いだから、というわけではありません。たまたま甘えるのが苦手な性格だっただけ。もちろん猫に嫌われているわけではないので、安心してくださいね。