獣医さんが経験した、猫の飼い主さんから学んだ猫についての面白い話

By bzp00343 2018/10/26
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どんなに愛猫を溺愛しても、病気や怪我をしたら獣医の先生に猫を委ねなければなりません。

そういう意味でも、獣医の先生は飼い主さんよりも猫について多くの経験をしていますよね。

しかしある獣医の先生は語っています。

「猫についての専門知識よりも、飼い主さんの行動から学ぶことは本当に多い。」

なるほど。それは猫に対しての愛情でしょうか?

「いやいや、愛情もそうですが、ペットに対する考え方ですね……。本当に奥が深い。人間に対する見方が変わります。」

とのこと。なんだかちょっと気になりますよね。

今回は、ある獣医の先生が実際に体験した、猫についての面白い話をご紹介します。

 

■母猫のように猫可愛がりする飼い主さん



40代独身の会社員男性、Tさんが子猫を拾ったのはすごい嵐の日の翌日でした。家の軒下でか細い声で鳴いている子猫を発見。獣医の先生のところへ駆け込んできたそうです。

初めて子猫と暮らすことになったTさん。子猫の世話は大変なので大丈夫かと心配していましたが、彼は2週間の有給を取り、弱っている子猫に献身的に世話をしたとか。

驚いたのはその世話の仕方です。まず彼はユーチューブなどの動画で母猫が子猫の世話をする姿を熱心に観察し、まるで母猫そっくりに世話をしたそうです。

自分の胸の中で子猫を温め、舌を使って毛づくろい。初めての離乳食は口移し、とその仕方はかなり本格的。

子猫がいたずらした時は自分の口で子猫の首を噛んでしつけもしたとか。

「真面目な性格の方だと思っていましたが、まさかここまでやるとは思いませんでした。」

と獣医の先生は語っていました。

 

■猫のご飯を試食させる飼い主さん


重い糖尿病になってしまったペルシャ猫、マイルの飼い主さんは、子育てが終わった仲良し夫婦のKさん。マイルちゃんを溺愛して、獣医の先生に週に1度往診をお願いしていたそうです。

獣医の先生は、往診は全く問題はなかったのですが、困ったのは往診後の夫婦の対応。こちらの奥さんは、マイルちゃんに手作りごはんを与えていたのですが、毎回先生にそのごはんの味見をさせるのだそうです。

「今日は白身の魚を鶏ガラスープで煮込んでみたのですが、味付けは昆布だけです。マイルちゃんには味が濃いかしら。」

などと、毎回試食させられコメントを求められる獣医の先生。

「猫への愛情が伝わってくるので断れなかったですね。」

と苦笑いしていました。

 

■愛猫の遺骨を食べる飼い主さん


18歳で大往生した老猫、ダイゴを、人間のお葬式並みに立派に弔った飼い主のAさん。他にも猫を飼っているので、たびたび往診を頼まれたそうです。

ある日、診察が終わってお茶を出され、世間話をしているとき、リビングのテーブルの上にダイゴちゃんの遺骨が入った骨壷が置いてあるのを見て、何気なく

「ダイゴちゃんは納骨されないんですか?」

と聞いたところ、飼い主さんはおもむろにその骨壷の蓋をあけ、小さな骨を取り出して口に入れてムシャムシャ食べてしまったとか。

「ダイゴはまさに私の子供同様でした。納骨したらもう会えなくなってしまう。それなら骨を少しづつ食べて、私の体の一部になって欲しい、そう思っているのです。」

と語ったそうです。獣医の先生はさすがにびっくりしていましたが、この遺骨を口にする行為は「骨噛み」といって、人間の葬儀でも見られる行為だったので、飼い主さんの気持ちをくんで黙っていたそうです。

 

■最後に


いかがですか。この3つのエピソードは、実際にあったお話です。猫が好きすぎて、愛猫最優先の生活をしていると、世間とほんの少し感覚がずれてしまうことはよくありますよね。

「どうしてそこまでするの」

「猫に対して、それはおかしいんじゃないの。」

私も家族や友人から結構言われたことがあります。しかしそれはそれ。別に他人に迷惑をかけていないなら、猫愛をどれだけ注ぎ込んでも良いのでは?と開き直っています。

猫がいてくれるだけで、そばにいるだけで、見ているだけで幸せ。そう思う飼い主さんはきっと多いはず。

猫好きは猫を飼っている人なら初対面でも仲良くなれる、という特技があります。そして猫好きは世話好き。あまり悪い人はいないのでは。。。

ちょっと奇妙に思えるかもしれませんが、あなたのまわりに過剰にペットを溺愛する人がいたとしても、どうか温かい目で見守ってあげてくださいね。
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