猫のニャーには16通りの意味がある?猫語についてわかった最新情報とは

By bzp00343
猫のニャーには16通りの意味がある?猫語についてわかった最新情報とは
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「猫は100種類もの鳴き声を出すことができて、それぞれに特別な意味がある。」

と語ったのはイギリスのケンブリッジ大学で生物学を学んだサリー・モーガン。彼女はペット、動物行動学、博物学、環境をテーマに250冊を超える本を執筆しています。

2018年7月24日に出版された新刊『猫の心と通じ合う技術』(エクスナレッジ)で猫についての最新情報を提供している彼女、その中でも猫語についてわかった最新情報をご紹介します!

 

■猫のニャー!に関する最新情報


今まで、猫のニャー!という鳴き声は、何らかの「要求」を意味する行為だと考えられてきました。

主に猫のニャー!という鳴き声は「空腹のサイン」であることが多いというのは動物学者の意見でしたが、この鳴き声は飼い猫だけでなく、野生の野良猫も鳴く鳴き声です。

ただし野良猫の場合、この声をだすのは子猫時代だけ。母親の注意を引こうとするときに出す声で、自立した成猫になるともう二度とこの鳴き声を出すことはないとか。

しかし飼い猫の場合、成猫になっても頻繁に使います。このニャーという鳴き声を「飼い主を呼ぶ時」に使うことを習慣にしているのです。

鳴き声のピッチ、音量、音色、発音を変えて、猫はこのニャーの鳴き声を使って19通りの鳴き方ができるそうです。少しづつ声色を変えて、食べ物を要求したり、外に出してもらったり、一緒にいたいと甘えているのだとか。

この鳴き方のパターンは猫それぞれ独特で、おさえめに短くニャーと鳴くことで飼い主さんの注意を引こうとする猫もいれば、質問しているかのようなイントネーションで鳴く猫もいます。

一般的に、低い声でニャーと鳴き、それからゴロゴロと喉を鳴らしたら、それは痛みやストレス、恐怖を感じているということ。

「ニャーン」という長い鳴き声にはいらだちや心配があることが多く、ひっきりなしに「ニャーニャー」と鳴くときは痛みを抱えている可能性があるそうです。

 

■ここまでわかった!猫語のリスト


アメリカの心理学者、ミルドレット・モエルクは、猫同士のやりとり、人と猫のやりとりで使われた16種類の音やパターンを調べ、完全なリストを作り上げました。

このリストには、「シャーという鳴き声」「金切り声」「ゴロゴロと喉を鳴らす音」「震え声」などを調査、さらに「ニャー」という鳴き声を6種類にわけて「親しみ」「自信」「恐怖」「痛み」「いらだち」の感情を表していることを突き止めたそうです。

それ以外に喧嘩や交尾をしている最中の声についても調べ、8つの鳴き声についてもリストを作っています。

 

■猫にも訛りがある?


2016年から猫の方言を調査する新たな5カ年プロジェクトが進行中です。これはスウェーデンのルンド大学を拠点に活動するスサン・ショッツの研究チームがスウェーデン国内の2つの地域(首都ストックホルムと南部都市ルンド)の50匹の猫の鳴き声を比較した調査です。

この2つの地域では人間の話す方言が異なっているため、猫も飼い主の使う方言に影響を受けるかどうかということを精密に調べているのだとか。

猫も人も相手に親しみを感じているときは声のトーンが少し上がります。友好的な相手には猫は高い声で鳴きますし、イライラしたり怒っているときは低音でうなります。何かを強調したいときは猫も人も大きな声をあげます。

意外に猫と人には共通点があるのです。猫も人も喜怒哀楽を表す声の感情表現は似ているということになるそうですよ。

2021年にこの調査結果が出れば、猫の鳴き声が持つ意味も解釈しやすくなりますし、飼い主と猫のやりとりもスムーズになるでしょう。

 

■最後に


猫は意外におしゃべりだと言います。バーミーズやシャム猫など東洋系の猫は声域が比較的広く、鳴き声のバリエーションが豊富だそうです。

逆にブリティッシュショートヘアは物静かな性格でたまに出す鳴き声は無駄がなく、簡潔なのだとか。

そして人間と話すのが得意なのはメインクーン。メインクーンはさまざまな高い声と震え声までだせるそうです。

イントネーションはたいてい上昇調で、まるで人が質問するときの口調に似ているため、メインクーンの鳴き声は「質問するように話す」ように聞こえるそうです。

また、鳴き声よりもボディランゲージが得意な猫もいます。あなたの愛猫はどんなタイプか、日頃の鳴き声から想像してみてください。
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