『猫の防災グッズを用意したから大丈夫』って思ってない?被災から考える猫の防災に大切な3つのこと

By ハナ
『猫の防災グッズを用意したから大丈夫』って思ってない?被災から考える猫の防災に大切な3つのこと
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6月18日には大阪北部地震があり、7月初旬には西日本での記録的豪雨があり、今日本全国では『防災』に対する意識が高まっているのではないでしょうか。
実際に大阪北部地震の後から猫の防災グッズとして人気の高いポータブルケージを始めポータブルシリーズが、軒並み品薄状態になっています。

実は私、大阪北部在住です。
18日の地震では震源地のほぼ真上に住んでいたこともあり、かなりの揺れ、地鳴り、余震を目の当たりにし、猫と幼い子供二人を連れての避難も経験しました。
先の西日本での記録的豪雨でも避難こそせずにすんだもののエリアメールは鳴りっぱなしで、避難しなくてはいけないのかな?とかなり怖くなっていました。

実際に被災と避難を経験して『猫も人間も防災グッズを用意する』だけで満足してはいけない、ということを身に染みて実感し、それをお伝えしたい!と感じました。

『猫の防災グッズを用意したから安心』ではなく、いったい何をすればもっと安心できるのか、私の経験も合わせてご紹介します。

 

◆『猫の防災グッズ』を用意する前に


ネットを見ていると『こんなグッズがあると便利ですよ』という情報はたくさん乗っています。
色々なサイトに書いてあるとおり猫の砂も一袋あれば安心でしょうし、餌も水もたくさん用意しておけばもしもの時には役に立ちます。
しかし本当に『避難する』となったときに猫を抱えて、持って走ることができますか?

私は1歳の息子、4歳の娘、15歳になる猫を全て抱えて+大荷物は正直無理でした。
どうしても子供達の用意が優先になり猫の荷物はせいぜい餌3日分、ペットボトル1本分の水、数枚のペットシーツくらいしか持つことができません。

置かれている状況にもよるとは思いますが、『防災』を考えるのであれば『急いで逃げられる最低限の用意』を考え、猫の防災グッズを揃えた方がよいのではないでしょうか。

自分も猫も、家族もパニックの中でも急いで掴んで猫を抱えて走ることができる荷物はどのくらいか、よく考えて猫の防災グッズも人間の防災グッズも用意しましょう。

 

◆家の『見直し』もできていますか?

大きな災害がある度に迷子になる『迷子猫』が後をたちません。
揺れにびっくりしてふだんしないような行動をして出ていってしまう猫、窓が割れて出ていってしまった猫、網戸にぶつかり外に出る猫、迷子になる理由は様々だと思います。
また地震でびっくりして猫の姿が見えない。猫が迷子になった!と必死に外を探していたら、実は家のなかに隠れていたなんてことも少なくないようです。

我が家のおじいちゃん猫はおじいちゃん故か、肝が座っているからなのか、基本的にビックリするということがほとんどなく、今回の地震でもお気に入りのソファの上でくぅくぅ寝ていました。
うちの猫は逃げ回ることもなく、隠れてしまうこともなかったので、すぐに抱き寄せることもできましたし、キャリーにもすぐいれることができ、子供達と一緒にすぐに避難することができました。

しかしもし、ビックリして走り回りどこに隠れてしまったかわからなかったら?
幼い子供達もいる中、短い間隔の余震もある中で猫を何時間も探して確保、避難なんてできなかったかもしれません。

今回の地震で感じたことは普段から猫の『脱走経路』の確認と『隠れ場所』を制限しておいた方がよいのではないか、ということ。
もし窓が割れたとき猫がベランダから出てしまわないか、例えば地震で猫がパニックになったときに猫の脱走する可能性のある経路はどこなのか、確認して少し手を加えるだけで脱走する確率はかなり減ります。
また家のなかがごちゃごちゃして、猫が隠れることができる場所が多いといざというときに猫と一緒に避難することができなくなってしまいます。
猫が隠れることができるスペース自体は必要だとは思うので、隠れやすく保護しやすい場所以外はなるべく片付け、猫が隠れることができなくしておきましょう。

 

◆『猫の防災グッズ』を揃えたら


ポータブルケージトイレキャリーなどよく『用意しました!』というお声を伺います。
『用意した』から開けて広げて、猫が慣れるように何度か中で過ごさせているでしょうか?

実際に『避難する』となれば猫はいつもと違うキャリーやケージに入り、避難中ずっとその中で過ごすことになります。
おうちと違う場所、公共の避難場所であれば知らない人がたくさんいるというかなりストレスを感じる環境に加え、全く慣れていないケージやキャリーの中でずっと過ごさなければいけないのは猫にとってはかなり苦痛です。

用意したケージやトイレ、キャリーは大切にしまい込んでおくのではなく、チェックもかねて定期的に出して、実際に猫に使ってもらい、猫が安心できると感じるくらい慣らしておきましょう。
特に避難するためにトイレをいつものものから変える、砂じゃなくてペットシーツを使うなどの場合は必ず何度か使ってもらった方が猫のためにもなりますし、飼い主さんも使い方やしまい方も覚えることができ、実際に使うときにもたつかなくてすみます。

『用意したからいい』のではなく、『用意したからなるべく普段から使う』ようにして猫も飼い主さんも防災グッズに慣れておきましょう!


いかがでしたか?
実際に被災して、避難に直面して、防災グッズのありがたさや防災グッズを用意しておくことの大切さがよくわかりましたが、同時に『用意するだけ』ではダメなこともよくわかりました。
『用意するだけ』ではなく、実際にパニックなっているなかでどう行動するかを考えておき、慣らしたり、片付けておくことが重要だと感じました。

万が一はない方がいいですが、もしもに備えて準備や考えを巡らせておくことは絶対に必要です。
私も地震の少ない大阪北部で生まれ育ち、住み、油断していたんだと思います。
『大丈夫』とは思わずに、『備えあれば憂いなし』で準備だけはしておきましょう!

記事 ハナ
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