子供を育てたことがある女性なら、きっと「野菜嫌い」という言葉に敏感なはず。
私もいつも人参を残す息子のために、人参をすりおろしてハンバーグを作っていたのを懐かしく思い出しますが、思春期になれば子供は「食べ物なら何でも」食べる時期が来ます。それほど気にしなくても大丈夫。
それより心配なのが、愛猫の健康管理です。猫は肉食、完全栄養食のドライフードだけで猫は完璧に栄養を取れます、とはいうものの、時々美味しそうに猫草をむしゃむしゃ食べる愛猫を見ると、ちょっと心配になりますよね。
猫に野菜は必要ない、っていうけど、本当は猫にも野菜が必要なのでは？果たしてそれは本当かどうか調べてみました。
■猫が猫草を食べたがる理由
猫は本来、「これは栄養があるから食べなくちゃ」とか、「毛艶をよくするためにコレも食べよう」などとはゼンゼン考えない動物です。ましてや「ちょっと太ったから今日はサラダだけ」なんていう考えは全く思い浮かばないでしょう。羨ましい限りです。
猫が猫草を食べるのは、食べたいから、美味しいからではありません。猫はグルーミングが大好き。しかしそのとき自分の毛を一緒に舐めて体内に蓄積されてしまいます。
猫が猫草を食べるのは、胃の中に溜まった自分の毛を上手に吐き出したいから。猫は猫草を「食べ物」というよりも、吐き出すのに便利な「サプリメント」のようなイメージを持っているのではないでしょうか。
■猫に必要な栄養素とは
もちろん猫も人と同様、ビタミン類は体内ではほとんど合成することはできません。（猫は体内でビタミンCは合成できます。）
猫に必要なビタミンといえばビタミンAやタウリンです。ただし猫は野菜に含まれるカロチンを体内で分解できないため、ビタミンAも動物性食品から摂取しなければなりません。
そしてタウリンは植物よりも魚介類や動物の内臓に多く含まれています。また猫には危険な野菜もあるので注意が必要です。特にネギ類は猫の血液中の赤血球を破壊してしまう怖い食べ物。与えると血尿や空有性貧血なども症状が出ることもあります。
また、植物に含まれるリンという物質がありますが、猫はこれを分解して栄養にすることができないとか。（肉に含まれるリンは摂取できます）
もちろん手作りご飯をあげている人は、きっと野菜もあげているはず。危険ではない野菜もありますから、よく勉強して猫に与えるなら問題はないかも知れません。
いかがですか。猫に野菜は必要か？私が調べた限りでは、猫は野菜を全く食べなくても大丈夫なようです。平均的な猫のフードの材料を見ても、穀類やとうもろこしが入っていることはあっても、いわゆる葉っぱ系の野菜を入れたフードは少ないですし。
しかし猫は子猫時代に食べていた味を好むと言います。野菜が好きな猫は、おそらく「おふくろの味」として野菜を食べた経験があるのかも知れませんね。
