マイニャーな短い尻尾。日本独自の猫の特徴「カギ尻尾」の豆知識

By bzp00343
マイニャーな短い尻尾。日本独自の猫の特徴「カギ尻尾」の豆知識
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ジャパニーズボブテイルという名前の付いた猫。これは日本の短い尻尾を持つ猫をアメリカで繁殖させて、1976年にCFA(アメリカの猫の登録協会)で認定を受けた猫種の名前です。まるでウサギのような短い尻尾が特徴です。

もともと日本とイギリスのマン島にいたマンクスという猫にしかみられない短い尻尾、通称カギ尻尾。一体どうしてこのような短い尻尾の猫が誕生したのでしょうか。

 

■カギ尻尾猫の誕生とは


室町時代まで、日本の絵画の中に描かれる猫は皆長い尻尾を持っていました。初めて短い尻尾の猫が登場したのは、1750年以降、喜多川歌麿の絵画の中でした。

短い猫が誕生した理由について、生物学者は日本で独自に起こった突然変異なのではないかと推測しています。

短い尻尾は優勢遺伝なので、純粋な短尾の猫と長尾の猫を交配させると、子猫は全て短尾になると言われています。

江戸時代後半、猫好きの人は、狭い室内でうっかり猫の尻尾を踏まないように、短尾の猫の方が人気が高かったとか。

また、長尾の猫は年をとると尾が2つに割れる猫又になるという伝説もあったため、短尾の猫の方が可愛がられたようです。

 

■長崎県に多いカギ尻尾猫


長崎県には、カギ尻尾やウサギのような短い尻尾など通称「尾曲り猫」がたくさんいると言われています。

京都大学名誉教授の野澤謙先生が調査、研究したところ、長崎県の猫のおよそ80%がこの「尾曲り猫」だったそうです。

そこまで調べるのもすごいですが、一体どうやって調べたのかも知りたいですね。カギ尻尾の猫は、「幸せの扉を開けてくれる」猫として、ヨーロッパをはじめ、海外でも人気が高いそうです。

日本では、幸せを尻尾で引っ掛けるなどと言い、福を呼ぶ猫・縁起が良い猫と考えられているようです。

 

■なぜカギ尻尾になるの?


カギ尻尾の猫の尻尾のレントゲンを撮ると、曲がっている箇所にクサビを打ち込むような小さな骨があるのだとか。

この骨は「半椎骨」と呼ばれ、これこそがカギ尻尾を発生させる原因なのだと言われています。


いかがですか。猫のしなやかな体。伸びたり縮んだりは自由自在。猫の長い尻尾は気持ちを表したり、歩行時のバランスなどに利用する大事な部分です。

残念ながら短い尻尾では気持ちを尻尾で伝えられないというハンデがあります。でも猫の短尾はとても可愛く見えますよね。

カギ尻尾の長さや形はとてもバリエーションが豊富です。長い尻尾の猫でも、途中から曲がった尻尾を持っている猫が大半ですから、ほぼ全ての猫が「尾曲り猫」と呼んでもいいかも知れませんね。
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