のんびり、ダラ～ンと過ごしているネコ。一番ストレスとは無縁な生活を送っているように見えるにゃんこですが、生きている限り、ストレスはツキもの。
海外には、「Care kills even a cat」ということわざがあります。日本語に訳すと「心配はネコをも殺す」という意味。ネコですら、心配事が多いと心を病んで死んでします、という意味です。
ネコを飼っているとわかりますが、猫は意外に神経質。水の味にも敏感ですし、ネコ砂を変えただけで便秘になるネコもいます。
隣が改築工事をはじめて、その騒音が理由でネコがご飯を食べなくなってしまった、という話も聞いたことがあります。
猫は変化を嫌う生き物。「昨日のような今日。今日のような明日。」を生きるのが大好き。突然お客さんが来たり、知らない場所に旅行に行くのも苦手ですよね。
そんな繊細なお猫様のために、実は飼い主が気をつけた方が良いポイントをご紹介しましょう。
☆模様替えは少しずつやろう
断捨離はおろか、モノを最低限しか持たないミニマリズムが流行っていますが、イザ、部屋を模様替えするぞ！っという場合、できれば少しずつ行うほうがネコのストレスにはなりません。
猫は家の中を毎日パトロールしています。お気に入りのソファや家具に自分の匂いをつけてマーキングすることは、「ここは自分の縄張り」を確認するための大切な儀式。
それが1日で家具がなくなったり移動すると、猫は慌ててうろうろと探索するかもしれません。
人間には気づかない変化でも、猫はモノの場所はよく覚えているといいます。できれば部屋の模様替えは、いっぺんに行わない方がネコが驚かないかもしれません。
☆引っ越す時は慎重に
「ネコが一番嫌なこと」それは慣れ親しんだ家を引っ越すことかも知れません。ネコが引っ越ししたあと、元の家に戻ってしまった、という話もよく聞きます。
新しい家に引っ越してから元気がない、食欲がなくなったというのは、本当によく聞きます。シニアのネコの場合はそれが原因で死んでしまった、という話もあります。
猫にとってテリトリーが変わるのはとてもストレスになります。家の匂いや外の風景が変わるだけで、しばらくはドキドキしながら暮らしているはず。窓の外から流れて来る、知らないネコの匂いに敏感になってしまい、病気になる可能性もあるでしょう。
いかがですか。「犬は人につき、猫は家につく」といいますが、まさしくそのとおり。ネコがいる家庭での模様替え、急な転勤だからと慌てて引っ越しをすると、ネコには大変なストレスになります。
模様替えでも、引っ越しでも、できれば少しずつ、ネコの様子を見ながら移動するようにすれば、お猫様のストレスもそれほど大きくならないかも。もちろん、ふだんよりもたっぷりスキンシップをとってあげれば、猫にとってなによりの薬になるはずです。
