【スコのお手手を守って】スコティッシュフォールドの悲しい真実~後編

By ハナ
【スコのお手手を守って】スコティッシュフォールドの悲しい真実~後編
この読みものに付けられたタグ 知識 健康
前編では、病気の大まかな説明をしましたがいかがでしたか?
前編でもお話ししましたが、けして今スコティッシュフォールドを飼っている方を怖がらせたいわけではありません。
スコティッシュフォールドが悪いわけではないし、本当に可愛い猫だと思います。
しかし、人間の身勝手とも言える交配で辛い病気を背負わなければならなくなったスコティッシュフォールドの真実は消えません。 
正しい知識を持つことはスコティッシュフォールドが幸せに過ごせる近道になるはずです。
後編では、詳しい症状などをご紹介します。

 

◆遺伝性骨形成異常症の症状は?

主な症状は骨や関節の変形や痛み、中には骨瘤と呼ばれる骨のコブがいくつもできてしまう猫もいます。
基本的には1歳までの成長期に発症し、成長が止まると病気の進行も止まります。
しかし、中には一生病気が進行し続ける猫も…。
上手く歩けなかったり、上手く足をあげられなかったり、歩くときや座るときに『あれ?』と思うような仕草を見せる猫もいて、症状は個体によって違うようです。
症状のひどい猫になると、痛みで歩くことさえできなくなったり、尻尾をあげることもできない猫もいます。ずっと寝たきりで、それでも痛みと戦っている猫もいます。
どんな症状が現れるのかは猫の個体差もあり、わかりません。歩きにくそう、痛さを感じていそう、と思ったらまずは病院でレントゲンを撮りましょう。

 

◆治療法は?

『完治する治療方法』は存在しません。
今は関節や骨の変形による痛みを軽減させる鎮痛剤での治療や、放射線で症状を緩和させる治療しかありません。
病院によってはサプリメントを処方されたり、中には漢方を薦める獣医さんもいるようですが、医学的に『完治が望める』かは不明です。
人間でもそうですが、サプリメントは合う・合わないが激しい薬です。
体に合えば効くし、合わなければ全く効果がありません。
猫によってどのサプリがいいのかはわからないので、獣医さんと相談の上、決めた方がよいでしょう。
どちらにしても、痛みを和らげて症状を軽減させていく以外に方法はありません。
優しく見守ってあげましょう。
 

◆予防法

スコティッシュフォールドの病気を予防する方法はありません。
これ以上交配をさせず、これ以上苦しむスコティッシュフォールドを増やさない以外に、スコティッシュフォールドの遺伝性の病気がなくなることはないのです。
スコティッシュフォールドを飼っているなら、絶対に避妊・去勢手術は受けてください。
もし知らずに交配させた場合、高確率で遺伝性の病気を子猫も引き継ぎます。
また折れ耳のスコティッシュフォールド同士から生まれた子猫は、他の折れ耳スコティッシュフォールドよりも症状が激化することが多いようです。
知識もないまま交配させないように気を付けましょう。

 

◆スコのお手手を守って

InstagramやTwitterでは『#スコのお手手を守って』というタグがよく使われいるのですがご存じですか?
スコティッシュフォールドの病気のことやスコティッシュフォールドの命を守りたいと思う気持ちのタグです。
辛い思いをするスコティッシュフォールドを増やさないために、スコティッシュフォールドの正しい知識を身に付けましょう。
 

いかがでしたか?
少し不安を感じた方もいるかもしれません。
しかし、いま正しい知識がなくスコティッシュフォールドを飼った方が病気になったスコティッシュフォールドを捨てることが増えています。
殺処分されるスコティッシュフォールドは本当に沢山います。
苦しい病気になったスコティッシュフォールドのお世話は本当に大変です。経済的な負担だって増えるでしょう。
しかしスコティッシュフォールドにはなんの罪もありません。
今ある小さな命を大切にしながら、スコティッシュフォールドの真実がきちんと広まり、無茶な繁殖が減ることが何よりも大切です。
正しい知識が広まり、今のように殺されたり捨てられるスコティッシュフォールドがいなくなり、理解ある飼い主さんのもとで幸せになれることを祈っています。
スコの小さなお手手を、守ってあげましょう。
この読みものに付けられたタグ 知識 健康

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