里親募集・ネット編 ~里親詐欺に遭わないために~

By miki017
里親募集・ネット編 ~里親詐欺に遭わないために~
この読みものに付けられたタグ 知識
里親募集といってもその方法は色々あります。

・ネット募集
・譲渡会
・チラシや張り紙
・友人知人間で探す

その中でも今回は「ネット募集」について注意点をまとめたいと思います。


里親募集サイトは数多くありますが、有名なのが「いつ里」こと
「いつでも里親募集」
http://www.satoya-boshu.net/
犬、猫、里親探しの掲示板で管理者が一括で管理をするのではなく、あくまでも犬・猫を譲りたい人が載せる掲示板。その後のやりとりは個人間になります。

次に有名なのが
「ペットのおうち」
http://www.pet-home.jp/
月間利用者数が150万人という近年急成長した里親探しサイトです。
団体利用と個人利用では載せる条件に差があり、個人間譲渡での金銭授受は絶対禁止という厳しいルールがあります。
その他にも「ネコジルシ」や「White Cat」など「犬・猫里親募集」で検索するとたくさんヒットします。
 

たくさんの人に見てもらい里親を募りたいのであれば利用者数が多いサイトの方が一見有利ではありますが、不特定多数の人が見ているので、その中にはひょっとしたら虐待目的で申し込んでくる悪い人や、「里親になります」と言いながら動物実験会社に売る目的等の里親詐欺なども横行しているのも事実です。

どうすれば、そういう心ない人を見抜き、保護してしっかりするまで育てたかわいい子を、本物のご縁に繋げることができるのか、経験に基づく注意点を書きます。

 

◆条件はできるだけ詳しく書きましょう

里親詐欺や虐待目的の人は条件等の盲点をついてくることが多いです。
例えば「身分証のご提示を了承いただける方」とか「必ずご自宅までお届けします」
「医療費の一部をご負担ください」等は真っ当な里親希望者さんは快諾してくれますが、そうでない人は嫌がります。

1.身分証の提示は必ず顔写真つきの免許証やマイナンバーカードで確認しましょう。

2.ご自宅へのお届けは玄関先ではなく必ず家の中まで入り、猫の飼育に適している住環境なのか確認しましょう。

3.経済的確認。猫を飼うにはお金がかかります。飼い猫の寿命は今や15年ともいわれています。病院にいく、住環境を整える、猫砂等の日々の雑費…それなりの経済負担を担えるかどうかはとても重要です。

4.医療費等の一部負担のお願いは、里親詐欺や虐待目的の人にとったら、お金を払ってまで…となるそうなので有効手段かも知れません。

 

◆メールのやりとりだけで決めない

ネット募集の最初の第一歩はメールです。もちろんメールのレスポンスの速さや丁寧さも大切ですが、里親詐欺や虐待目的の人はとても巧妙かつ丁寧なメールを送ってきます。それに惑わされないためにも、電話で直接話したり、出来ればお届けまでにお見合いに来てもらうことも大切です。お見合いは相手にご家族がいる場合は出来るだけご家族全員で来てもらいましょう。

 

◆お届けは複数体勢で

ここまで順調に進み、いよいよトライアルへのお届けになったとします。ここで大切なのは絶対単独でのお届けはしないということ。2人いれば目は4つになり、3人いれば目は6つです。それだけ気づきにくいところにも目が配れます。もしここでなにかひとつでも引っかかるようなことがあれば、お断りし連れ帰る勇気も持ちあわせたいですね。

 

◆トライアル中の連絡はまめに

お試し期間中は心配なので毎日写真つきの連絡をくださいと言ってみてください。その期間すらまともに報告出来ない人は、その後の定期的な写真つきの報告も出来ない人だとみなしたほうがいいです。トライアル期間中のお約束事を破られた場合も、正式譲渡はせずに猫を引き取りにいきましょう。

 

◆譲渡契約書には署名捺印を

晴れて正式譲渡の運びとなりました。ここで大切なのは、今後の条件(ワクチンや避妊去勢の時期・定期的なご報告等)をしっかりと明記した譲渡契約書に直筆署名と捺印をもらうことです。譲渡契約書の雛形は検索すれば色んな団体や個人ボラの作ったものがヒットするのでDLして自分なりの変更を加えるのもひとつの手ですね。そして譲渡した猫と里親さんが一緒に写った写真を撮ること。その場合、相手の顔がはっきりと写るようにしてください。


**


ネット応募は譲渡会と違い、大勢の猫の中からその場で選ぶのではなく、写真やプロフィールを見てこの子「が」いいとファーストコンタクト(メール)を取ってくるのが特徴です。誠実で本気度の高い方とはぜひともご縁を繋ぎたいですよね。

だからといって焦りは禁物です。こちらが焦ると、里親詐欺や虐待目的の人の思うツボです。冷静にしっかりと見極め、的確な判断をし、時にはズバっと断る勇気も持ち、絶対に後悔しないように、本物のご縁を引き寄せてあげたいですね。


とても厳しいようですが、ここまでやっても巧妙なメールや言葉に騙されて、里親詐欺や虐待目的の人に猫を渡してしまう場合があります。そしてそれはとても悲しい結果に繋がることが多いんです…。

せっかく助けた命です。その子の猫生が幸せになる手伝いをするのが、救った人間の責任です。

小さな命を救ったり助けたりするのも人間ならば、虐待したり死に至らしめたりするのもまた人間。

とても悲しいことですが…。

 

わたしは上の条件を死守し、今までたくさんの素敵な里親さんとご縁を繋ぐことが出来ました。そして新しい猫生を歩みだした子はみんなとても幸せに暮らしています^^

今では里親さんたちから送られてくる幸せそうな写真を見る時が、こういう活動をやってきてよかったなぁと本気で思える時です。



次回は「里親募集、ネット編~パッと目を惹く募集写真の撮り方~」をお送りしたいと思います。


miki017さんの過去記事はこちら
 ・先住猫との合流~家猫修行
 ・慣れていない猫を保護したら
 ・生後間もない乳飲み子を見つけたら・パート2
 ・生後間もない乳飲み子を見つけたら・パート1
この読みものに付けられたタグ 知識

最近の記事

Recent Article
  • 暮らし
  • 健康
  • 知識